養殖場のマグロは、釣り上げて取り込むという特殊な大型魚で、釣り上げ時に急上昇した体温の急冷処理を優先した素早いと殺処理が必要なために充分な脱血はなされていない。本研究では魚体重50~60kgのマグロを5~6℃の低温海水が入った「脱血活け締め装置」内でクールダウンした後に時間を掛けて脱血・と殺した。通常処理の魚体を対照として、クールダウン後の脱血がマグロの品質に与える影響を調べた。分析型パネルによる赤身肉の官能評価では、クールダウンを6分間行ったマグロ肉は血なまぐささが低下していた。本研究結果から、マグロの体温上昇を押さえながら脱血することでマグロ肉の品質が向上する可能性があることを示唆された。
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