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2016 年度 実施状況報告書

味覚・嗅覚・視覚・触覚センサの融合による「おいしさの総合評価認識システム」の構築

研究課題

研究課題/領域番号 16K12716
研究機関苫小牧工業高等専門学校

研究代表者

山口 和美  苫小牧工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (00133702)

研究分担者 小島 洋一郎  北海道科学大学, 工学部, 教授 (50300504)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード機器分析 / おいしさ / システム開発
研究実績の概要

本研究では,飲食時に感じる「おいいさ」の評価を,簡易機器にて計測したデータを基に代替し数値化することを目指している.また,北海道では,国内外からの旅行者が多く,食と観光の分野に力を入れている.これら農水産物や加工食品の魅力を発信し,充実するためには、第一に、地域の食材に関する様々な情報を把握する必要がある。しかしながら,現状では,コンシューマーそれぞれの主観的な評価や,食品工場の品質管理部門の官能検査にのみ依存している.

本年度はこれらの状況を踏まえ、研究者が主に利用する高精度かつ高機能で高額な化学分析機器を利用してモニタリングするのではなく,生産者や消費者が迅速かつ容易にその場ですぐに測定できることを念頭に,安価な機器をシステム化し,センサネットワークによる評価を継続して検討してきた.また,ヒトの感覚を代替するシステム開発に向けて個々の機器の特徴的な基礎データの取得を行うことができた.

現在,安価に市販されているポータブル携帯には通信機能のみならず小型で高性能なカメラが備わっている.これらのカメラ機能を最大限活用することで容易に食材の成分やトレーサビリティ管理システムへの基盤が構築できることが想定される.また,ヒトの飲食物に対する情報の8割が視覚であることを鑑みると,画像データを十二分に活用したシステム作りが,おいしさの評価や数値化に大変有効であることが分かる.物理感覚のを代替するセンサシステムの構築をさらに進める予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

食品のおいしさを評価するために,ヒトの感覚を模倣するように複数の物理化学的なセンサを用い,それらから得られる計測データの複合化を試みた.

まず,ヒトは多くの情報を視覚である目から受容していることに着目した.視覚センサとしてポータブルで高性能なカメラにより撮影された食材の画像情報をR・G・B・輝度の4種として256段階に分割し,その強度波形を比較したところ,それぞれの食品に応じた特徴的パターン出力が得られた.

例えば,製菓の色味をもとに劣化もしくは生鮮度を評価できることが分かった.

今後の研究の推進方策

今後は,普段手にすることが多いポータブルな携帯カメラにより,食品を撮影しデータベース化を行う.これにより,輝度値や色味情報ならびに形態といった多様な情報が得られ,データマイニング等の前処理を行うことで,必要な情報を分別することが可能となる.
その後,匂いなどの化学感覚を代替するようガスセンサをアレー化して,食品からの揮発性化学物質の検出をこなうことで,より分別閾値レベルを高めることが可能になると考えている.

次年度使用額が生じた理由

調査研究に時間を要し,予備実験や旅費に関しては,勤務先の研究費で賄うことが出来たため.

次年度使用額の使用計画

今年度は,昨年度の調査研究や予備実験をもとに機器の購入や学会発表を計画的に行う予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 味覚を代替する食品識別用センサシステムの開発2017

    • 著者名/発表者名
      小島洋一郎,山口和美,岩波俊介,村本充,三上剛,大橋智志
    • 学会等名
      第22回高専シンポジウムin Mie
    • 発表場所
      鳥羽商船高等専門学校
    • 年月日
      2017-01-28 – 2017-01-28

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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