本研究では、全身の栄養状態を感知するセンターである視床下部弓状核における脂肪酸代謝分子、特に脂肪酸結合タンパク質(FABP7)に着目し、①FABP7ノックアウト(KO)マウスの摂食行動解析、②弓状核における高脂肪食摂取時の脂肪酸代謝分子の発現解析、③FABP7が担う弓状核神経細胞の可塑性調節機構の解析、を行うことで、視床下部グリア細胞のFABP7の摂食応答に対する役割を明らかにすることを目的とした。その結果、視床下部弓状核のグリア細胞にFABP7が高い発現を示すことが明らかとなった。さらに、FABP7KOマウスでは野生型に比べて、弓状核におけるレプチン応答性が高かった。
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