術前に比べて術後は栄養代謝が大きく変動する。そこで、肝切除術周術期における代謝障害の問題を評価するために、肝切除前後の血中および尿中のメタボローム解析を行い血液生化学検査も併せて検討した。また、間接熱量計を用いて、安静時エネルギー消費量(REE)と非蛋白性呼吸商(npRQ)を測定した。 術後14日目では、REEの変動はなかった。しかし、npRQは低下しており、早朝空腹時の飢餓が認められた。また、バリンおよびロイシンも術後14日目に低下しており、回復していなかった。間接熱量計とメタボローム解析を行うことにより術後の変動を改善するBCAAを含む就寝前夜食の投与が必要ではないかと考えられた。
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