研究課題/領域番号 |
16K12748
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
千代 勝実 山形大学, 基盤教育院, 教授 (80324391)
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研究分担者 |
安田 淳一郎 山形大学, 基盤教育院, 准教授 (00402446)
渡辺 絵理子 山形大学, 基盤教育院, 准教授 (20337405)
飯島 隆広 山形大学, 基盤教育院, 准教授 (20402761)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 達成度テスト / スマートフォン / 項目反応理論 |
研究実績の概要 |
28年度は調査票の開発を行った。手順は4~10月に大学初年次の学生の持つ素朴概念や、教科を学び 現実に適用する上での科学的思考力を収集し、それを元にテストのひな 形を作成し12月に1教科100人程度の被験者に受験させ難易度と点数分布を 確認しつつ、1教科10人程度の被験者に対しインタビューなどの方法で解答する際の思考過程を明確化し、表現方法や選択肢の順番などを含 めた整理をし、調査因子の重複や欠損を整理し設問数を極小化し、100 点中平均点が60点程度となり標準偏差が15点程度になるような規格 化をおこなった。最終的に1月にリハーサルをおこない平成29年度に本実施となるよう、準備を行った。これらの開発研究においては物理学(千代)、化学(飯島)、生物学(渡辺)全体のチ ェック(安田)とし、交付申請書に記載の科目に加えて、数学(千代)、数的文章理解(安田)がそれぞれの専門分野について個別に作成した。また、実際のテストの実施においては、テスト出題に学生保有のスマートフォンを使用し、回収や採点・集計の手間を省くとともに、項目反応理論を用い、学生の学力にあわせて出題する設問の難易度を変化させ、学生の達成度を測定するために必要となる解答数や解答時間を最小化した。これにより1教科平均5分程度の時間で推定できる調査票を作成した。平成29年度には山形大学の1年生全員(約1700名)にこのテストを受験してもらい、さらに調査精度や分布などの基本的なパラメータの確認を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
調査票の開発は早々に終了し、100人規模での設問の無矛盾性の確認や分布の調整、10人規模でのインタビューも実施した。当初の計画では1科目あたり30分程度のペーパーテストで実施する予定であったが、4科目では学生の負担も大きいため、山形大学で開発していたスマートフォンベースのテスト・調査システムを利用し、項目反応理論を用いて1科目あたり5問程度、5分で実施できる調査票となった。設問ごとの難易度を開発時に十分に検討した結果、容易に項目反応理論を利用することができ、ペーパーテストとの精度の比較も簡易的に行った。
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今後の研究の推進方策 |
調査票の開発は28年度中に終了した。今後修正を加え、平成29年度には山形大学の1年生全員(約1700名)にこのテストを受験してもらい、さらに調査精度や分布などの基本的なパラメータの確認を行う予定である(実際に平成29年4月5日、6日、11日の3日間で1年生約1700名のうち99.9%の学生に受験してもらった)。特に単に情報や知識の量を問うのではなく、広い意味でのアクティブラーニングを通じて効果的に獲得されると考えられる、科学概念や応用力、環境への相互作用など実践的な能力が測定できているか、また1年次に実施されている実験を含めた理系のアクティブラーニング科目への参加や成績と、このテストを1年入学当初および1年修了時をプレポストとして実施した場合の達成度の伸び率との比較を行い、テストの妥当性の確認を検討する予定である。また28年度に行ったペーパーテストでの事前テストでの解答分布と、項目反応理論を用いて推定した学生の達成度分布の比較も実施する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
28年度は想定以上に試行錯誤や手戻りが少なく事業の進度が速かったため、想定していた人件費が必要なかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
さらに広範囲のコンピュータベースの試験実施のため、タブレットなど、電子機器の購入を行う。
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