研究課題/領域番号 |
16K12754
|
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
村松 浩幸 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (80378281)
|
研究分担者 |
門田 和雄 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (30756490)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | デジタルファブリケーション / 技術教育 / 教員養成 |
研究実績の概要 |
本研究は,学校現場への3Dプリンタ等のデジタルファブリケーション技術(デジタルクラフト)の将来の導入を見据え,デジタルクラフトによる授業改善やデジタルクラフトのモラル指導に関わる教材およびカリキュラムを開発し,教員養成系の学部におけるデジタルファブリケーション導入モデルとして構築することを目的とする。 平成29年度は,前年度の,1)技術教育専攻学生を対象とした授業,2)他専攻の学生も含めた授業の2つの授業効果を分析すると共に,授業カリキュラムおよび教材の改良を行った。授業は後期(9月-1月)で実践を行い,教育効果についての調査を実施した。 教員研修プログラムとして,3Dプリンタおよびカッティングマシンを用いた6時間の研修プログラムを開発し,20名の小中高の教員を対象に,教員免許更新講習の中で実践し,その効果を確認することができた。また,中学1年生を対象に,デジタルファブリケーションを体験的に学ぶ授業として,3Dプリンタの積層加工とCNCによる切削加工の比較授業を行うと共に,計測制御のプログラミングと合わせて,実践を展開し,その教育効果を確認した。 以上の成果について,8月の日本産業技術教育学会全国大会において研究発表をした。また,10月にニュージーランドで開催された技術教育の国際会議(TENZ.ICTE Conference)にても成果を発表し,多くのフィードバックを得ることができた。また,複数のFab施設を視察したり,関連学会で情報収集・議論を行ったりした。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
28年度の成果を踏まえ,当初予定していたカリキュラム・教材の改良が概ね順調に進み,国内のみならず,国際会議でも学会発表ができた。また,教員研修および中学生を対象にした実践を実施し,その有効性を確認することができた。
|
今後の研究の推進方策 |
30年度は,29年度の検証結果を踏まえ,1)技術教育専攻学生を対象とした授業,2)他専攻の学生も含めた授業それぞれにおいてカリキュラムや教材を改良し,実践による検証も進める。また,教員研修,小学校および中学校での実践も本年度の成果を踏まえ,改良を進め,実践により検証していく。 開発した教材やカリキュラム等の公開可能なデジタルデータを整理し,成果発信用のWebサイトを構築し,順次公開をしていく予定である。
|