研究課題/領域番号 |
16K12774
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研究機関 | 呉工業高等専門学校 |
研究代表者 |
外谷 昭洋 呉工業高等専門学校, 電気情報工学分野, 助教 (20616180)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 仮想現実技術 / 電磁界 / FDTD法 |
研究実績の概要 |
<3次元出力方法についての検討> 既存の3次元表現技術として、ヘッドマウントディスプレイを介して仮想空間上に表現するVR(Virtual Reality)技術やディスプレイ上に逆三角錐形状のアクリル板を置いて表現する3次元ホログラム技術、多数の光源(プロジェクタ)を使い視差を作り出す表現手法(fVisiOn)などが存在している。これらの手法から、3次元を忠実に再現可能で開発が比較的容易なVR技術を使用した手法について開発を進めることとした。 <シミュレーションシステムの開発> 開発を容易に進めるため既存のゲームエンジンをベースに開発を行った。現在、UnrealEngineとUnityの2種類のゲームエンジンが一般的である。平成28年度は、比較的表現力に優れ開発が容易なUnrealEngineをベースに開発を進めた。また、ヘッドマウントディスプレイについては、室内空間を自由に行き来して体感するためHTC社製のVIVEを使用して開発を進めた。シミュレーションプログラムについては、UnrealEngineで使用されるブループリントをベースとして、その中にC++のシミュレーションエンジンを組み込む形でプログラムを試作した。シミュレーションエンジンについては、時間軸での表現を行うことから、FDTD法(Finite-difference time-domain method)を利用している。試作したプログラムについては、数値での形状入力を行えるようにしたことと合わせ、VIVEに付属する3次元コントローラーでの入力も可能としている。また、FDTD法の実装も合わせて行った。 <まとめ>平成28年度の試作の結果、ブループリントとC++の接続に必然的な問題が発生することが判明したため、平成29年度にこの問題を解決しながらシミュレータの改善に取り組む。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成29年度中頃まで行う予定であった三次元の入力および出力システムの検討についてはほぼ終了している。平成28年度後半から行っているシミュレーションプログラムの開発については、再検討の必要性もあることから、若干予定より遅くなっていると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
シミュレーションプログラムについては、今後、ゲームエンジンの変更も含めて、改善にむけて検討を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
3次元表示装置の選定にあたりHTC Viveの購入を行ったが、検討段階にあり、開発上十分であったため、予定台数4台のうち2台の購入にとどめている。 シミュレーションサーバについても同様の理由で予定台数4台のうち1台の購入にとどめている。
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次年度使用額の使用計画 |
表示装置およびシミュレーションサーバの追加使用が決定し次第、必要に応じて購入を行う予定である。
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