| 研究課題/領域番号 |
16K12785
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| 研究機関 | 名古屋大学 |
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研究代表者 |
原 進 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40329850)
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| 研究分担者 |
井上 剛志 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (70273258)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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| キーワード | 科学教育 / 工学教育 / 機械力学・制御 / 教授法開発 |
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| 研究実績の概要 |
機械系学科において重要な「振動と制御の工学」の教育について，学部２年生程度の授業から卒業研究の前半部分程度までを捉えた，世界でも類のない体験的Ｖ字型教育を導入し，従来にはなかった教育効果と研究着手能力の早期付与を実現する方法論を提示するのが本研究の目的である．本研究では導入部で大きな動機付けを与えるために，実在する大型建築構造物の加振実験で，「振動」を体感，免震機構を用いることで「制御」を体感させる．学年が進むにつれて模型装置などを用いた授業，数学・物理学に基づく理論教育，その後，関連するテーマの卒業研究で再び応用を意識させるように，応用と理論の間をＶ字を描くような教育を提供することで，この分野の社会的，学術的など多面的な重要性と本質を効果的に教え，将来幅広い実問題において高度な振動・制御設計が可能となる能力の養成を目指している．
初年度となる平成２８年度は，１２月６日（火）に，学部２年生を対象とした必修科目「振動学及び演習」の授業（１コマ分，９０分間）の枠組みを活用して，名古屋大学減災館を対象とした大型体験型授業を実施した．これは，減災館の特徴的な免震層を活用し，ジャッキ加力により発生させる建物の自由振動の観察と体験を行う．同時に減災館内の関連する展示品の説明を行うとともに，振動絶縁（免震）に関する理論的説明を実施した．そして授業アンケートを実施することで受講生にとっての教育効果を評価した．なお，本大型体験型授業の実施は名古屋大学減災連携研究センターの協力を得て実施された．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本課題の目玉ともいえる，大型体験型授業が１２月に無事実施できたのが最大の成果である．現在，当日の授業アンケートの結果を解析している段階である．一方，振動・制御工学の授業で実演するための模型装置の試作は平成２８年度中に開始できなかった．この点については平成２９年度に鋭意実施し，年度後半の研究代表者の授業でデモンストレーションを行い，その教育効果を評価したい．
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| 今後の研究の推進方策 |
２８年度の大型体験型授業の成果については，授業アンケートの結果解析が終わり次第，まとめて学会発表したい．また，機会があればジャーナル化についても検討したい．模型装置試作については，設計構想は練られており，実際に製作する段階である．製作後は，免震機構を再現するためのアクチュエータの制御則設計法も検討したい．こちらの内容についても年度末には成果をまとめて学会発表を実施したい．
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| 次年度使用額が生じた理由 |
２８年度の大型体験型授業の実施にほとんど費用がかからず，また，模型装置試作も遅れているため平成２８年度の実際の経費は当初計画よりもだいぶ抑制された．
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| 次年度使用額の使用計画 |
前者で節約できた分も活用し，２９年度はレベルの高い模型装置を試作する計画である．
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