研究課題/領域番号 |
16K12788
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
松井 博和 三重大学, 工学研究科, 助教 (10303752)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 外国語会話学習 / コミュニケーションロボット / ダイレクトメソッド |
研究実績の概要 |
科研題目:「実機ロボットに映像を加えるダイレクトメソッド外国語学習」の進捗状況について,平成28年度は,学習範囲の検討と小型モニタの複数結合の検討をした. 具体的には,学習範囲の検討として,日本(三重県)の中学一年生用いる英語の教科書の中で習う全35文法の内,ロボットのジェスチャと学習言語のみを用いるダイレクトメソッドにおいて,1/4程度の9文法は学習できることを示した.また,これらの9文法を学習する上でも,本手法は,通常の教科書の文法の学習順序とは異なる方法の方が学習効率が高いことを実験により示した.そして,これらの研究成果を私の指導するB4学生が学会発表と卒業論文において報告した.大型背景モニタの代わりとしての小型モニタの複数結合の検討としては,それぞれのモニタにラズベリーパイを接続して画像出力できるようにするところまではできた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初の研究方針を変更したために本来の背景モニタとロボットの重ね合わせの臨場感と表現力に関する研究は遅れました. 計画段階では,80インチ4Kの大型モニタを購入して背景モニタとして用いる計画でした. しかし,当初110万円で購入予定だったモニタの価格が130万円に値上がりし,初年度予算も120万円に減額されたため,購入できなくなりました. そこで,いずれは実施しなければならないと考えていた複数の40インチの小型モニタの結合による大型モニタ化の技術を本計画において先に検討しました.この技術は,学術的には新規性はないもののモニタ価格を1/4程度にすることができます.また複数のモニタの配置の組み合わせにより,表現力も増します.この検討をしていたため,本来の研究は遅れました.
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今後の研究の推進方策 |
実質的に80インチの背景モニタと同等のモニタを低価格で得ることができるようになったので,今後は計画どおりに研究を進めていけると考えています.
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次年度使用額が生じた理由 |
大型モニタを購入するつもりであったが,複数の小型モニタの重ね合わせで検討することにしたため,コストが下がり次年度に予算を回すことができるようになった.
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次年度使用額の使用計画 |
科研申請額から減額された額に比べて,繰越額の方が少ないので,使用計画は,科研費申請の当初の計画どおりの予定である.具体的には,海外出張を含む調査費や成果発表のための旅費,ロボットのための部品代などに使用する予定である.
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