研究課題/領域番号 |
16K12790
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研究機関 | 奈良教育大学 |
研究代表者 |
古田 壮宏 奈良教育大学, 教育連携講座, 准教授 (60453825)
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研究分担者 |
青木 智史 天理大学, 参考館, 学芸員 (20507842)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 3Dプリンタ / 防災教育 / メディアの活用 / 課題探究型学習 |
研究実績の概要 |
平成29年度は,平成28年度の「3Dデータの調査,教員・地域の専門家へのヒアリングや教材の試作と活用方法の検討」に基づく教材を用いた実践のさらなる具体化についてすすめた.教員養成課程の学生による社会や総合的な学習の時間などでの防災教材の具体化および小中学生への試行的活用を行った.授業実施者としての学生らの振り返りや児童生徒らの反応から,防災教育上必要な地形等の理解の促進や興味・関心を高めたい場面での活用に関しては非常に効果的である可能性が示唆された. また,奈良県内の理科や数学を中心とした現職教員に対して,3Dプリンタの活用についての研修等を実践した.その中で教員ら自身によってどのような場面でどのように活用できるかの可能性を検討してもらった.さらに現在すでに取り組んでいる学校での活用状況を調査した.いずれの場合においても,構想,設計,出力,性能評価,改善のプロセスを体験・実践するような課題探究的な活動の中に3Dプリンタの活用を取り入れていくことで,防災教育としての効果のみならず,観察,推論,批判的思考などの科学的な思考能力の向上や幅広い分野横断的な知識・技能を統合した問題解決力の育成につなげられることが期待できることがわかった. 以上を踏まえつつ,授業実践の中でのより効果的な活用方法の収集につなげるため,公開データの収集,活用可能な教科・単元の調査,効果的な出力方法の検討などを,現職教員と共にすすめた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り,平成28年度に検討した教材等について,学校現場や現職教員とともに進めた検討により,具体的な活用事例の収集を行えた.またそれらに基づいた次年度に向けた準備を進めることができたため.
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度および平成29年度の活動,「3Dデータの調査,教員・地域の専門家へのヒアリングや教材の試作と活用方法の検討」と,「それの教材を用いた実践およびそのデータの収集」を反復しつつ,3年分の事例を,教科や授業場面,活用の目的など様々な観点からの分類・整理を進める予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
3Dプリンタの材料を効果的に利用できたため。研究成果の発表にあてる予定である。
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