研究課題/領域番号 |
16K12830
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
三好 博昭 同志社大学, 政策学部, 教授 (80399055)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 自動走行システム / インパクトアセスメント / SIP-adus / 交通事故 / 温室効果ガス |
研究実績の概要 |
本研究は、自動走行システムを対象に、 1)自動走行システムの普及による交通事故死傷者数の減少、温室効果ガス排出削減効果の推計、2)自動走行実現のための各種システム方式の社会的厚生上の比較、3)車車協調やクラウド協調を利用する場合の費用対効果の高いクリティカル・マス形成方法、という3点を明らかにすることを目的に実施するものである。当初計画では研究に必要なシミュレ-ションモデル構築を平成28年度内に終える予定であったが、内閣府のSIP-adusに貢献すること等を目的に、中途段階のモデルを用いた研究を優先させ、モデルの構築は平成29年度前半に終えることとしていた。しかし、車種選択ブロックの構築に予想以上の時間を要したことからモデルの構築が遅れた。これについては、現段階、概ね完成しており、平成30年度は、このモデルを用いて各種の分析を行う予定である。 一方、研究代表者は、平成28年度より、内閣府のSIP-adus国際連携WGの準構成員に任命され、自動走行システムの社会・経済インパクトに関する議論に参加することとなった。これを含め、自動走行システムに関する国内外の議論に貢献することを目的に、本事業で構築したシミュレーション・モデルを用いて、上記1)2)3)に関する分析を実施し、国内外で合計10件の発表を行った。国際的な活動としては、European Conference on Connected and Automated Driving、SIP-adus Workshop 2017, ITS World Congress 2017の3つの国際専門家会議に登壇し合計5つの発表を行った。国内では、同志社大学、名古屋大学、東京大学、自動車技術会のセミナーや研究会、日本ITS推進フォーラム等で成果を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
以上のように、本事業は、研究成果の社会還元という点で、当初想定した以上の有意義な活動ができているが、シミュレーション・モデルの構築と、それを用いた分析が、当初スケジュール通り進んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度は、以下の2つを推進する。
1)完成版のシミュレ-ション・モデルを用いて上述した3点を明らかにするための各種シミュレーション分析を実施する。 2)研究成果を、SIP-adus Workshop 2018, Transportation Research Board Annual Meeting等の学会・会議で発表する。また、国際ジャーナルに投稿する。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由:シミュレーションモデルの構築に予想以上の時間を要し、完成版モデルを用いた研究や発表活動ができなかったため。
使用計画:交通事故総合分析センターのデータベース利用料、学会発表旅費、国際ジャーナル投稿のための翻訳・校正料等に利用する。
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