本研究は電気自動車の運行管理にプロジェクトマネジメントの進捗管理手法であるEVM(Earned Value Management)を適用するものである。 本研究では,電気自動車のドライバが目的地まで安心して運転できるための運行支援手法を確立することを目的にした。 電気自動車の短い航続距離は,予定した時間で充電を行わずに目的地まで運転したいドライバに心理的な負担を与える.目的地まで予測時間内・予定電力内で到達できるとわかれば,ドライバは安心して運転できる.目的地への到達可否を分析する際に,時間と電力の関係を考慮しない手法には異なる状況を同一の状況と分析する課題があった.本研究では,PM(Project Management)で確立された進捗管理手法を適用し,時間と電力を統合して到達可否を分析する手法を提案した。 具体的には,EVMを利用して,予測時間内,予測電力内での到達可否,時間・電力の調整要否を出力する手法を提案した。本手法を,シミュレーション環境で評価することで,分析手法の効果検証を行った。
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