本研究では、ラマン分光法を基盤とした非染色・非標識・非破壊・非侵襲 分子イメージング法を用いることで、褐色脂肪細胞の生きたまま、そのままの状態を可視化し、その特殊な脂質代謝過程の動態を明らかにすることを目標として、研究を行った。非線形ラマン(coherent anti-Stokes Raman scattering; CARS)分光イメージングを発展的に用いた脂質不飽和度イメージングを実現した。これに加え、細胞内脂質合成について積極的に介入する実験も行い、褐色脂肪細胞株は通常の状態で不飽和脂質を豊富に脂肪滴に蓄えていることを示唆する結果が得られた。
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