研究課題
挑戦的萌芽研究
細胞は自ら発生する内因性収縮力の大きさに応じて機能調節を行う。しかしながら、細胞内因性収縮力と機能調節の関係を網羅的に調べる方法はなく、特に細胞機能調節に関わる細胞内シグナルや薬剤の評価は限定的なものに留まっていた。そこで収縮力を高いハイスループットで定量評価することができるマルチウェルプレートシステムを開発した。これを遺伝子や化合物のライブラリーに適用して、収縮力制御化合物のスクリーニングができることを実証した。
細胞バイオメカニクス
細胞の「収縮」に関する研究と言えばこれまで主に筋肉(骨格筋、心筋、平滑筋)に関するものが主なものでした。しかし昨今、「非筋」細胞における微小な収縮が、広範な細胞機能の調節に重要な役割を果たしていることが明らかにされています。本研究では非筋細胞の収縮の程度を高い実験効率で評価できる新しい装置の開発を行いました。この装置を用いた実験により、非筋細胞の収縮を制御する薬剤の同定を行いました。これにより非筋細胞内の収縮能の調節およびそれに依存した諸機能の分子機構の解明につながることが期待されます。