蛋白質による糖化反応は複雑で未解明の部分も多いが、最終的に非常に安定なAGE架橋がコラーゲン線維間に生成される. AGEs架橋が過度に形成されるとコラーゲン線維の色調や物性が変化する。同時にコラーゲンの自家蛍光の蛍光寿命がAGEsの産生に伴い短くなるという報告もある。AGEsの局在や組織への蓄積を光学的に分析することで組織の糖化レベルを評価ことができ、糖化現象が生体にあたえる影響を解明できそれらを応用することで生体老化の指標を策定できるのではないかと考えた。本研究で人及びラット組織のAGEs沈着状況と蛍光寿命の変化を詳細に測定し生体の糖化が蛍光寿命を基準として評価できる可能性が示唆された。
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