体内で自己展開し、バイオ医薬品を持続的に徐放可能な薬剤徐放シートの開発を検討した。モデル薬剤を含侵させたコラーゲン微粒子をPoly(ethylene glycol) dimethacrylate(PEGDM)から成るシートに包埋することで、初期バーストを低減させた持続的な薬剤徐放を可能にした。捲回状態の薬剤徐放シートをシリンジ針から水中に射出することで、水膨潤を利用した曲げ応力緩和による自己展開が可能であった。当薬剤徐放シートは、患部への低侵襲移植と局所薬剤徐放性に優れており、治療効果の向上と副作用の低減が見込め、特に網膜疾患治療に向けた展開が期待できる。
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