(1)がん細胞表層に結合したMMP-7の基質タンパク質として、I型膜タンパク質であるHAI-1を同定した。MMP-7はHAI-1を細胞膜近傍の部位で切断し、その細胞外領域を可溶性HAI-1(sHAI-1)として遊離させることが判明した。 (2)MMP-7の作用により遊離したsHAI-1は細胞凝集を誘導する活性を持っていた。また、HAI-1細胞外領域の141-249に相当するアミノ酸配列部分が細胞凝集誘導活性に重要であった。 (3) sHAI-1が細胞凝集誘導活性を発揮するためには、MMP-7のプロテアーゼ活性によりHAI-1以外の膜タンパク質の切断修飾が必須であることが示唆された。
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