研究課題
本研究は、『血管新生に深く関与する低酸素誘導因子(HIF-2α: Hypoxia-Induced Factor-2α)を特異的に抑制する制御因子(Int6)』を標的とし、これまでに全く無い新しい設計理論に基づいて作成した核酸医薬、『RNA/DNA キメラ型siRNA』を『ハイブリッド型ナノバブル』中に封入し、『ソノポレーション法(音響穿孔法)』を用い、皮膚や粘膜の創傷部周辺へ低侵襲的に本siRNAを導入し、新生微小血管を誘導させ、その結果、新たに形成された微小血行路を介して皮膚や粘膜の創傷治癒が促進されるか、否かについて遺伝子、組織および動物個体レベルで解析し、創傷治癒の期間の大幅な短縮化を目指す、これまでに無い画期的な低侵襲性創傷治癒法の創成を研究目的とする。すなわち、本申請研究は“安心”かつ“安全”な創傷修復の促進を具現化する基礎的研究である。体液(血液や漿液)中にてRNA/DNAキメラ型siRNAが分解され難いハイブリッド・ナノバブルの完成を目指す。ボナック(株)と共同開発したRNA/DNAキメラ型siRNAとナノバブルの両者を内包し、脂質二重膜にてコートされた構造のハイブリッド・ナノバブルを作成し、体内での分解の軽減を図る。また脂質二重膜の内側は液相のため、キメラ型siRNAは長期間、安定した状態にて保存される。キメラ型siRNAが、ナノバブル中に内包されたか否かについての確認はヌクレアーゼ処理後、電気泳動法を用いたタンパク泳動度の大きさ(バンドの分子量)にて核酸の有無を判定する。
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Naunyn Schmiedebergs Arch Pharmacology
巻: 391 ページ: 489-499
10.1007/s00210-018-1476-6.
http://www.pharmacology.med.saga-u.ac.jp/YAKURIHP/Top_Page.html