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2018 年度 実績報告書

体内埋設インストゥルメントの経年劣化を探索評価するための広帯域超音波装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K12929
研究機関浜松医科大学

研究代表者

谷 重喜  浜松医科大学, 医学部, 教授 (80217116)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード脊髄ロッド / 金属疲労 / 非破壊検査 / シュミレーション / 音響レンズ
研究実績の概要

対象臓器や病変部位の描画性能の指標となる解像度を上げるために、発信上限を8MHzとする超音波発信器の製作を行った。これにより広帯域周波数(2~8MHz)で掃引可能な超音波装置を製作した。この超音波装置は種々の対象物により、超音波の伝達速度や反射強度が異なることの特性に対応したものである。また、前年度作成した広帯域特性と断層観測に優れたマルチ超音波素子プローブの製作を行っていた。これらを組み合わせて、製作した超音波装置とプローブから得られる周波数毎の超音波反射特性を高速画像処理コンピュータでFFT処理後に軟組織と硬組織の画像化することを試みた。
これまでに製作した装置の実用化に向けた改良と追加を行う予定であったが、この段階で試行を繰り返していた超音波素子プローブに関して、単一の周波数では問題がないものの、周波数掃引(スイープ)を行うと複数の超音波素子の配列から相互干渉が起きるための補正処理に時間を要した。この干渉を除去するために、コンピュータプログラム内に各超音波素子プローブの固有特性(干渉)を除去するデジタルフィルターを考案し内蔵した。しかし、感度低下の現象による深部観測に問題が生じたため広帯域超音波装置の超音波出力の増加と受信感度の増強を行い、観測対象深度を深くするための出力と入力の増強を行った。
これにより通常の超音波による深部観測は可能になったものの、目的とする高調波での信号受信観測にデジタルフィルターの帯域制限の問題が生じた。これは、超音波プローブの相互干渉、感度向上の発信機と受信機の出力対策、高調波受信への影響が相互に関わる問題となった。
この問題を克服するため単一超音波素子によるアコースティックレンズによる共焦点化により、深部探査へと改良を加えた。平面断層像による描画へは影響が出たが深部観察は可能になったため、物理的な位置スキャンにより断層像化を行う予定である。

備考

現在、特許出願の準備中である。

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公開日: 2019-12-27  

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