研究実績の概要 |
1.骨導音受聴時における耳栓着用による知覚改善効果の検証,気導音と骨導音の同時聴取の有効性の検証:3種類の骨伝導ヘッドホン装着時における耳内気導音を,耳栓装着時,非装着時についてそれぞれ計測した結果,気導音の回り込みがあることが明らかとなった。 このことから気導音と骨導音の同時聴取の有効性の検証を試みた。また,外耳道閉塞時にみられる強調効果が骨伝導ヘッドホンによって異なることが明らかとなった。その効果は加振位置が耳穴から近くなるにつれて強くなるが,そうならない被験者もいたことから,加振位置についてスイートスポットの存在が示唆される結果となった。 2.魚眼レンズ付きアクションカメラや内視鏡を用いた口腔内撮影方法の検討と口腔内画像・映像の表示方法の検討:円周魚眼レンズを用いた場合の問題点を,撮影を実際に行うことによって明らかにした。また,円周魚眼レンズを用いて撮影した4K動画を編集できる環境を構築した。 3.超磁歪振動子小型化と無線化の検討:直径2 mm長さ13 mmの超磁歪素子に,直径0.05 mmのポリウレタン銅線を100, 250, 500, 1000, 2000回直接巻いた超磁歪振動子をそれぞれ作製し,比較実験を行った結果,250回巻きで十分であることが分かった。モノワイヤレス社製のTWELITEを用いた実験によって,無線通信による制御が可能であることを確かめた。このとき,電源としてリチウムイオンポリマー2次電池を用いたが,充電制御部を実装し,充電機能が正常動作することを確認した。
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