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2016 年度 実施状況報告書

視野狭窄の早期発見および精密検査のための検査機器の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K12960
研究機関岩手県立大学

研究代表者

PRIMA・OKY・ DICKY  岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 准教授 (20344624)

研究分担者 伊藤 久祥  岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 講師 (30305304)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワード視野狭窄 / preferred retinal locus / 眼球運動 / 視線計測 / 視線キャリブレーション / 3D VR / マイクロサッカード
研究実績の概要

視野狭窄を早期に発見するために,簡易検査と精密検査の2つのシステム開発を同時に進めている.前者は,携帯端末iPad上で検査用の文字指標(「あ」~「お」の5つの文字)を表示した後,被験者が当該指標を音読させ,文字指標と音読結果との一致度を音素識別器で自動判定するものである.当該指標の表示位置は中心窩での視力特性と音読結果を考慮して,被験者の周辺視野を包含するように反復的に決定される.ここで,指標の出現から音読結果の判定までに要する時間を100ms以内ととした.一方,後者は,3D-VR HMD型視線計測機器を用いて,仮想空間上で検査用の指標(点光源)を表示した後,被験者が当該指標を注視しさせることで,指標の位置と眼球運動の特徴をもとに視野検査を精密に行うハードウェア・ソフトウェアを製作した.ハードウェアとして,110度の視野角をもつHMD(ヘッドマウントディスプレイ)に,240Hzで眼球撮影が可能なステレオ赤外線カメラを搭載させたものである.ソフトウェアにおいては,「眼球運動を高速(240 Hz)に測定する手法」や「睫毛などによる外乱の対策」,「PRL(網膜中心窩の感度が低下したために,その代わりとして視対象を捉えるようになった他の網膜領域;preferred retinal locus)患者にも利用可能な視線キャリブレーション手法」などを実装し,詳細に視野を検査するために重要な視線移動距離やその速度,マイクロサッカードも検知できるようにした.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画書にしたがって,本年度では「簡易型視野狭窄の検査ソフトウェアの試作」および「3D-VR HMD型の視野狭窄の精密検査装置の試作」を行なった.前者について,高速に音素識別に成功しているが,騒音に対する頑健性をさらに改善する必要がある.後者は予定通りの開発が進んでおり,実験で利用できる試作機が完成している.

今後の研究の推進方策

平成29年度では,計画通りに,研究協力者の指導のもとで,本研究で試作した「簡易型視野狭窄の検査ソフトウェア」と「3D-VR HMD型視野狭窄の精密検査装置」を利用した評価実験・検証を行う.最終的に,2年間の研究期間で得られた成果と考えられる課題を総括し,提案した新しい視野狭窄の検査方式を実用化するために必要な提言をまとめる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 心理学研究に利用可能なヒューマン・インタフェース・デバイス研究の現在2016

    • 著者名/発表者名
      プリマ オキ ディッキ
    • 学会等名
      日本イメージ心理学会第17回大会
    • 発表場所
      岩手大学
    • 年月日
      2016-11-26 – 2016-11-27
    • 招待講演

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公開日: 2018-01-16  

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