研究成果の概要 |
本研究は、スポーツ競技者や指導者を悩ます動きの癖について、その抑制および改善に関わる神経生理学的メカニズムを明らかにすることを目的とした。事前に獲得した習慣動作を抑制するOmission課題と習慣動作を別の似た動作に置換するSubstitution課題の二つの実験パラダイムを設定し、線条体内でアセチルコリンを放出するコリン作動性介在ニューロンを人為的に活性化すると、予め獲得した習慣動作の置換能力が高まることを発見した(Aoki et al., Eur J Neurosci., 2018)。これは、線条体コリン作動性介在ニューロンの活性化により動作の癖の改善能力を高められる可能性を示している。
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