「がん哲学外来」は医療現場と患者の間にある「隙間」を埋める為に生まれ、現在まで全国約150カ所への広がりを見せている。同時に、「がん哲学外来市民学会」の開催や「がん哲学外来コーディネーター」養成を行い、「がん哲学」の質を担保するための仕組み作りも行なっている。各地へのさらなる「がん哲学外来」の開設のためには、患者の視点に立ち、利便性と安全性を兼ね備えたネットワークの構築が必要である。 一昨年度、昨年度に引き続き、本年度も申請者の所属する順天堂大学のある文京区の小学校・中学校にて「がん教育」を行ったほか、平成30年8月28日には文京区の小学校教員対象講習会を順天堂大学にて開催し、「がん教育」を行う先生の対する教育を年一回定期的に行なっている。さらに、文京区と共催で平成30年12月3日にはがん教育シンポジウム「がん教育を考える~医療機関と学校の連携~」をb-lab(青少年プラザ)ホールにて開催し、市民・学校・大学が協力して「がん教育」を行えるようなシステムの構築に向けた活動を行った。また、昨年度、文京区教育センターとともに立ち上げた「小学校がん教育検討委員会」にて作成した指導資料「文京区モデル 小学校におけるがん教育」を用いて、平成30年7月3日および7月10日に区立小学校にてがん教育検証授業を行った。
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