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2016 年度 実施状況報告書

ベストではなくプレーの再現性の高さでスポーツパフォーマンスを評価する新たな試み

研究課題

研究課題/領域番号 16K12989
研究機関東京学芸大学

研究代表者

新海 宏成  東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (10581217)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードサッカー / フットサル / キック / 正確性 / 再現性 / 種目特性 / 競技レベル
研究実績の概要

平成28年度は、静止したボールに対するキック動作の測定を実施し、キックの正確性やその再現性を記録し、それらを評価することを試みた。4名の大学男子サッカー選手および5名の成人男性フットサル選手を対象とし、11m先に設置した的を狙った全力のインステップキック、インサイドキック、トーキックの3種類のキックを各10本ずつ(1人当たり計30本)キックさせ、8台のモーションキャプチャシステム(240fps)で全身の動作を、1台のフォースプレート(1000Hz)で支持脚の接地動態を、3台のハイスピードカメラでボールの動きを記録した。
その結果、インステップキックにおけるゴール中心からボール到達点までの距離では、サッカー選手で0.86±0.15m、フットサル選手で1.27±0.42mとなり、サッカー選手の方がより的の中心近くにキックできており、ボールのばらつきも小さいことが明らかとなった。一方でインサイドキックでは、サッカー選手で0.72±0.15m、フットサル選手で0.71±0.11mとなり、両群間に差は認められなかった。広いピッチで行われるサッカーでは、シュートやロングパス等で浮き球の強いインステップキックを蹴る機会が多いが、狭いピッチのフットサルではその機会は少ない。一方で、ショートパスで多用されるインサイドキックは、両種目ともゲーム内で蹴る機会が多い。比較的似た種目特性を持つサッカーとフットサルであるが、本研究の結果からボールキックの正確性とその再現性はそのキックの使用頻度の影響を受けている可能性が考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

年度当初は研究代表者の所属大学にフォースプレートがなかったために、連携研究者と協力して他機関で実験を実施する予定であったが、年度途中でフォースプレートを所属機関の予算で新規購入できることが決まったことから、その納品を待ってから実験を実施した。このことにより、全体としては研究の進捗がやや遅れているという状況となっている。
しかしながら、必要な実験機材の同期方法が確立され、また実験データも取得済みであることから(一部、追加実験を行ってデータを加える予定)、この遅れは2年目に解消できると見込んでいる。

今後の研究の推進方策

必要な実験環境(必要な実験機材や被験者、実験場所など)は研究代表者の所属機関にて全て揃えることができたので、2年目は1年目の研究の追加実験を行いつつ、当初の研究計画通りに進めていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

実験の実施時期が遅れたために一部未実施の実験があり、それに関する予算(主に人件費・謝金)が未使用のまま繰り越された。

次年度使用額の使用計画

2年目に実施予定の追加実験にて使用予定である。

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公開日: 2018-01-16  

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