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2017 年度 実施状況報告書

対人競技の巧みさの評価方法の開発:制御理論と力学系理論を相補的に用いて

研究課題

研究課題/領域番号 16K12995
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

藤井 慶輔  国立研究開発法人理化学研究所, 革新知能統合研究センター, 研究員 (70747401)

研究分担者 吉原 佑器  名古屋大学, 未来社会創造機構, 特任助教 (60537025)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード対人動作 / バイオメカニクス / 運動制御 / 自律分散システム
研究実績の概要

本研究は、スポーツ等で相手に勝つ過程に見られる機能的な認知・運動が「対人競技の巧みさ」であると捉え、これを評価することを目的とした。
対人競技において相手に勝つ際に見られる巧みさは、生理・物理学的な法則に従って動く身体が、時々刻々と変化する解決策を導き・実行する様相を示すために学術的に理解することが難しい。
当該年度は以下の研究について成果をまとめた論文が国際学術雑誌に受理された。
従来の運動制御モデルにおける適応性は、様々な計算手法によって再現されてきたが、予測不可能な方向転換のような二足歩行の適応性においては、動的に不安定なマルチリンクシステムであるがゆえに未解明であった。そこで本研究では自律型アクチュエータが中央
制御なしに相互作用し、推進、バランス、および脚振りの役割を切り替える、スイッチング適応モデルを提案した。提案モデルは3つのアクチュエータのみを使用していつでも方向転換することを示した。本研究は、より普遍的な運動制御を理解するための前提条件として重要であると考えられる。
しかし、上記の研究では柔軟な移動運動が可能な切替自律分散型モデルを提案したが、性能を主張する都合上、少自由度での実装にとどまっており、これを実際のスポーツなどの全身多自由度系に応用する際に、想定する次元が膨大になってしまうという問題点が生じた。そのため今年度は、まずは実際の多自由度系の運動データから、各要素のダイナミクスに基づく次元削減手法を開発する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまでの成果が学術雑誌に受理されたため。

今後の研究の推進方策

今後は、実際の多自由度系の運動データから、各要素のダイナミクスに基づく次元削減手法を開発する予定である。

次年度使用額が生じた理由

前年度に出版された我々の論文では、柔軟な移動運動が可能な切替自律分散型モデルを提案したが、性能を主張する都合上、少自由度での実装にとどまっており、これを実際のスポーツなどの全身多自由度系に応用する際に、想定する次元が膨大になってしまうという問題点が生じた。前年度では上記の研究に関する学会発表・論文執筆に注力していたのが次年度(本年度)使用額が生じた理由になる。そのため今年度に、まずは実際の多自由度系の運動データから、各要素のダイナミクスに基づく次元削減手法を開発する予定であり、少額のため学会発表・会議のための交通費などに使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Switching Adaptability in Human-Inspired Sidesteps: A Minimal Model2017

    • 著者名/発表者名
      Fujii Keisuke、Yoshihara Yuki、Tanabe Hiroko、Yamamoto Yuji
    • 雑誌名

      Frontiers in Human Neuroscience

      巻: 11

    • DOI

      10.3389/fnhum.2017.00298

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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