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2018 年度 実績報告書

筋腱複合体の長さ変化実測に基づく、弾性および粘性が発揮筋力に与える影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K13009
研究機関立命館大学

研究代表者

福谷 充輝  立命館大学, スポーツ健康科学部, 助教 (80722644)

研究分担者 長野 明紀  立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (30392054)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードアクチン / ミオシン / タイチン / クロスブリッジ / サルコメア
研究実績の概要

これまでの多くの研究によって、筋や腱に蓄積された弾性エネルギーが身体運動パフォーマンスに関与していると提唱されている。しかし、これらの研究の多くは、筋や腱の長さ変化を直接測っているわけではないという問題があり、測定の結果がエネルギー保存の法則から逸脱しているものも散見される。この現状を踏まえ、本研究では、筋もしくは腱の長さ変化をダイレクトに計測した上での力学応答計測を行った。筋を対象とした実験においては、腱組織を含まない単一の筋細胞を用いて計測を行い、収縮中の筋は長さ変化 (伸長) に応じた筋力を発揮するが、その力の一部は失われるという粘弾性を有することが明らかとなった。この特性は、stretch-shortening cycleという反動動作による筋力増強効果に関連しており、stretch (伸張性収縮) によって結合したクロスブリッジやタイチンに弾性エネルギーが蓄積し、この蓄積したエネルギーがその後の短縮性収縮時に利用され、短縮性収縮時の発揮筋力増大に繋がることが本研究によって示唆された。腱を対象とした実験においては、力発揮中の腱の長さ変化を実体顕微鏡下にて計測しようと試みたが、腱の長さ変化が非常に小さく、定量的に計測することは困難であった。この結果は、より測定精度を高めた実験系によって再検証する必要があるものの、力発揮中には腱が10%程度伸長するといった従来の考えは過大評価なのではないかという研究代表者の仮説を支持するものであり、一定の成果は得られたと考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Residual Force Enhancement Is Attenuated in a Shortening Magnitude-dependent Manner.2018

    • 著者名/発表者名
      Fukutani A, Herzog W.
    • 雑誌名

      Med & Sci in Sports & Exerc

      巻: 50 ページ: 2007-2014

    • DOI

      10.1249/MSS.0000000000001670

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Isometric preactivation before active lengthening increases residual force enhancement2018

    • 著者名/発表者名
      Fukutani A, Shimoho K, Isaka T.
    • 雑誌名

      Scand J Med Sci Sports

      巻: - ページ: -

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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