1)酸素不足の局所分布(不均一性)と活動筋全体の酸素不足量の関連を明らかにすることは、意義が大きい。2)動物実験によれば、筋収縮時において深層筋の酸素供給量は酸素消費量よりも速く増加し、かつ表層筋よりも酸素分圧は高い。ヒトにおいても、運動時に深層筋がより多く動員されば、酸素供給および毛細血管と筋細胞の酸素分圧差が増加して、活動筋全体の酸素不足量が減少すると予想される。3)さらに、深層筋がより多く動員される運動処方を開発・採用すれば、有酸素性運動能力の向上、とくに筋肉の有酸素性持久機能の改善(持久性に優れる遅筋線維の動員増加、および筋内酸素分圧の増加)に貢献する。
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