運動は毛細血管密度を増加する。早期の末梢血動脈疾患は運動の実施により疾患が改善される。運動による毛細血管密度の増加は末梢血動脈疾患を改善するメカニズムの一つであることから、運動により骨格筋から分泌される血管新生因子を同定することで、効果的な治療や予防への応用が期待できる。本研究では運動により骨格筋から分泌が増加する血管新生作用を持つケモカインを同定した。しかしながら、筋特異的にこのケモカインを欠損したマウスは運動をすると通常のマウスと同様に毛細血管密度が増加した。このことは、このケモカインは運動による末梢血動脈疾患の改善における毛細血管密度の増加には直接的には関与しないことを示唆している。
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