研究課題/領域番号 |
16K13031
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
梶谷 康介 九州大学, キャンパスライフ・健康支援センター, 准教授 (10597272)
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研究分担者 |
金子 晃介 九州大学, サイバーセキュリティセンター, 准教授 (30735121)
金 大雄 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (90346859)
福盛 英明 九州大学, キャンパスライフ・健康支援センター, 准教授 (40304844)
松下 智子 九州大学, キャンパスライフ・健康支援センター, 准教授 (40618071)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | スマートフォン / メンタルヘルス / 大学生 / アプリ / ログ解析 / GHQ-12 / Link Stigma Scale / CES-D |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、学生のメンタルヘルスケアに有用なスマートフォン用アプリケーションを開発し、このアプリケーションによって大学生のメンタルヘルスを向上させることにある。 2019年度の研究成果としては、作成したアプリを実際に大学生に使用していただき、使用2週間後にアプリ使用群と非使用群で心理テスト等を比較し、またアプリ使用群についてはログデータに基づき使用行動パターンを解析した。全体で68名の大学生が本研究に参加したが、研究最終日のアンケートに参加できたのは57名だった(アプリ使用者:28名、非使用者:29名)。なおログデータ解析は研究最終日にこれなかった学生も含めて解析した(35名)。アプリの平均使用日数は5.66 ± 3.16(mean ± SD)、アプリの平均スクリーンタイムは9:03 ±6:41(min:sec)、平均アクション回数(タップやスワイプの回数)は161.91 ± 107.34であった。またアプリ使用前後における心理テストのスコア変化値はGHQ-12において、アプリ使用群は非使用群よりも有意な低下を示した(app user vs non-user: -2.21± 2.23 vs -0.17 ± 2.69, P = 0.007)。一方、Link Stigma Scale、CES-Dにおいては、統計学的に優位な変化を認めなかった(P = 0.496, P = 0.143)。 アプリ使用期間は短期間(2週間)ではあったが、メンタルヘルスに対する効果が認められた。今後はより多くの被験者、長期間での観察が必要と考えられる。
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