いじめ発現に関わる神経機構を探究するために、マウス集団行動中の神経活動記録を可能にする小型無線神経活動送信システムを開発した。一群のグループ飼育した群れの中に、体格・体重がより大きな個別飼育した個体を入れ、その内側前頭前皮質の前辺縁皮質(PL)と下辺縁皮質(IL)の神経活動を記録した。個別飼育マウスが他マウスへ繰り返す攻撃行動中においてPLとILは活動増加しなかった。これまでの研究により、PLとILはしばしば拮抗的に活動し、適切な行動を発現させると考えられている。本研究において観察された執拗な攻撃行動の発現には、PLとILの活動バランスに何らかの機能不全が起こっている可能性が考えられた。
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