植物ホルモンの植物体内での時空間的分布は、輸送体タンパク質によって厳密に制御されている。我々は、植物の免疫ホルモン ジャスモノイルイソロイシン(JA-Ile)の輸送体GTR1を発見した。GTR1は53種の膜輸送体が属するNPFファミリーのメンバーであり、既知の硝酸イオン輸送体NPF6.3と同様に膜上で二量体を形成する。本研究において我々は、GTR1が二量体を形成する際、そのパートナーによって輸送基質のスイッチングが起こるという画期的な現象を発見した。GTR1はこれまでの輸送体の概念を一新する新しいタイプの輸送体である。
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