本研究では、ヒスチジン、イミダゾールジぺプチド(IDPs)のレドックス代謝物の探索を行うことを目的とし、LC-ESI-MS/MSを用いて、レッドックス代謝物の検出を試みた。その結果、2-オキソIDPsを世界に先駆けて定量的に同定した。2-オキソIDPsは、酸化ストレスが関連している敗血症性脳炎モデルマウスの脳において、レベルが上昇していた。カルノシン合成酵素を恒常的に過剰発現した神経芽腫細胞SH-SY5Yは、過酸化水素誘発性細胞毒性に対して耐性を示した。反応機構解析より、ラジカル中間体を経て、モノオキシゲネーション反応により、2-オキソIDPsが産生されることが明らかとなった。
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