統合失調症患者、対照健常者に対して1時間程度の動画刺激を提示し、動画視聴中の全脳活動を3TのfMRIによって連続記録した。動画に含まれていた名詞のラベル時系列と脳活動データから、脳内のどの位置の活動がどのような名詞の組み合わせによって応答するかを示す係数行列(脳内単語ベクトル)を求めた。この脳内単語ベクトルに対して、グラフ理論を用いたネットワーク解析を適応した。その結果、統合失調症の脳内意味ネットワークにおいて、整然としたカテゴリ構造が構築されておらず、上位概念と下位概念の関係も不自然になっていることが示唆された。
|