腸は「第二の脳」ともよばれ、脳腸連関は精神機能を考える上でも興味ある臓器間ネットワークであるが、その詳細な機構は不明である。自律神経による高次脳機能への役割を明らかにするために、低侵襲性で腸管の自律神経を可逆的・生理的かつリアルタイムで制御できる無線光遺伝学的手法を開発する。また本法を利用して、光感受性タンパクの自律神経特異的発現マウスにおける腸の自律神経系を活動操作する事により、記憶や社会性等の複雑な脳機能や脳の神経活動に与える影響を明らかにする。本研究の成果は、腸に留まらずその他多臓器間の動的制御ネットワークを検討するための重要なツールとなる。
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