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2016 年度 実施状況報告書

縮小社会における”地域版MICE”モデルの考察

研究課題

研究課題/領域番号 16K13144
研究機関山形大学

研究代表者

高澤 由美  山形大学, 大学院理工学研究科, 助教 (20509054)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードMICE / 波及効果 / 地方都市
研究実績の概要

平成28年度は、1)MICE関連政策の整理を行うとともに、2)平成28年2月行ったプレ調査の分析、及び3)天童市で開催されている温泉MICEについて調査した。
1)MICE関連政策の整理 わが国におけるMICE政策は、国際誘致競争が激しくなるなか、東京や横浜、福岡をはじめとする大都市における規模の大きな国際会議等への誘致を支援する施策が中心であり、地方都市への支援策は相対的にかなり少ないことがわかった。地方都市のコンベンションビューローは規模、成り立ち、目的等は多様であるため、画一的な支援は困難であることが推測される。規模や目的等が類似するコンベンションビューローが集まって課題を共有し解決策を模索していく方策の検討が考えられる。
2)平成28年2月行ったプレ調査の分析 山形市内で開催された国内学会で行ったプレ調査結果を分析した結果、(1)地方都市における国内レベルのコンベンションにおいても、滞在、土産購入、飲食等に関する消費額は一般的な観光目的の来訪者よりも高い、(2)参加者は地域が期待するほど観光行動は積極的に行っていないことがわかった。
3)天童市で開催されている「温泉MICE」の調査天童市では温泉旅館を会場に年に数回、国際学会が開催されている。天童市は空港が近く、山形市や仙台市からもアクセスが良いという立地に加えて、管轄する山形コンベンションビューローと旅館側の連携が図られており、国際学会開催の経験を重ねるごとにノウハウを蓄積している。今後は地域DMOと連携してエクスカーションの設定や国際学会受け入れのための宿泊データベースの構築等の検討を進めており、新たなMICEモデル地域としての可能性がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定どおり概ね順調に研究が進展している。
海外の先進事例の調査は当該年度に実施することができなかったが、webを用いた調査の実施、先行研究の調査等を進めており、平成29年度の実施を予定している。

今後の研究の推進方策

平成29年度は、天童市におけるMICE関連調査を実施するとともに、先進地域の現地調査を行う。
天童市の温泉旅館で開催される国際学会の開催に合わせて、参加者の動向を調査するとともに、旅館や地域への波及効果について、経済的・社会的・環境的な側面から考察する。また天童市の地域DMOの動向に注目し、エクスカーションやシステム等でどの程度まで連携しうるのかを検討する。
先進地の調査に関してはオーストリアのHinterstooderを予定しているが、他の中小都市におけるMICEの開催状況を分析しつつ、必要があれば調査地域を変更し、地方のMICEモデルの構築に示唆を得られる場所を検討する。

次年度使用額が生じた理由

当初予定していた欧州のMICE先進地域の調査を遂行することができなかったため、旅費等の残額が発生した。

次年度使用額の使用計画

平成29年度に調査を予定しており、残額はこの調査に充当する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] MICE 開催が地域へ及ぼす波及効果に関する一考察2017

    • 著者名/発表者名
      高澤由美
    • 学会等名
      日本都市計画学会東北支部
    • 発表場所
      市立米沢図書館(山形県)
    • 年月日
      2017-03-05 – 2017-03-05
  • [学会発表] 地方にとってのMICEの可能性2017

    • 著者名/発表者名
      高澤由美
    • 学会等名
      電気学会調査専門委員会
    • 発表場所
      産業技術大学院大学(東京都)
    • 年月日
      2017-03-02 – 2017-03-02
    • 招待講演

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公開日: 2018-01-16  

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