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2017 年度 実績報告書

新デジタルメディア時代におけるソーシャル・デザインのためのデータ利活用法研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K13189
研究機関立教大学

研究代表者

和田 伸一郎  立教大学, 社会学部, 准教授 (20454366)

研究分担者 尾鼻 崇  中部大学, 人文学部, 講師 (00516833)
曹 慶鎬  立教大学, 社会学部, 教育研究コーディネーター (20762892)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードテキストマイニング / 機械学習 / Python / Twitter / ヘイトスピーチ / フェイクニュース / 選挙 / Word2vec
研究実績の概要

ビッグデータを、社会の再設計のために利活用するという当初の目的は、一定程度の成果を得ることができた。理論基盤の構築についても、ビッグデータに価値を与える人工知能についての、まだ議論され始めたばかりの先進的な倫理的考察の一部を研究報告にて行った。
前者に関してだが、データ収集については、データ提供サービスなどを展開しているユーザーローカル社(東京都港区)の協力を得て、2016年の熊本大地震(4/14-21、8万tweet)、2016年の東京都知事選(7/10-8/07、740万tweet、10億字、2GB、検索語についての全数データ)を収集することができた。
これらのデータから、TwitterというSNSが、社会の健全化に関してどのような影響力を持っているかを、熊本大地震のtweet分析から明らかにした。その結果、とりわけ在日朝鮮人の人々へのネガティブなヘイト言説が多く見られることがわかった。
また都知事選のデータに関しては、大規模データであるために、プログラミング言語Pythonを用いて、高速度かつ精度の高いデータ分析環境を構築した。これだけの規模のtweet全数データを、Pythonによる機械学習で解析した研究は少なくとも日本ではまだ少ないという点で本研究の意義は十分にあるといえよう。またこれによって、ネガティブな言葉の多いTwitterの言論空間内で、選挙について真面目に考えようとしている人びとの生の声(従来的な調査手法ではこうした情報収集は困難である点も重要だ)を抽出できた。この分析の結果わかったのことの一つは、東京都の隣接県埼玉、千葉、神奈川から都内に通勤している人々の不満の声(自分たちに選挙権がないことなど)、また東京都内でも、中心部と周縁地域とではそれぞれで異なる不満の声、が存在していることである。
以上の成果を、今年度中に学会報告と論文にて公表する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 「インターネット上の災害時「外国人犯罪」の流言に関する研究──熊本地震発生直後のTwitterの計量テキスト分析──」2018

    • 著者名/発表者名
      曺慶鎬
    • 雑誌名

      『応用社会学研究』

      巻: 60号 ページ: 79,89

  • [学会発表] 「災害時における外国/外国人に対する認識の実証的研究 -熊本地震発生直後のTwitterの計量テキスト分析-」2018

    • 著者名/発表者名
      曺慶鎬
    • 学会等名
      政治コミュニケーション研究会
  • [学会発表] 「インターネットにおける災害時 「外国人犯罪の横行」という流言に関する研究 ―熊本地震発生時のTWITTERを事例として-」2017

    • 著者名/発表者名
      曺慶鎬
    • 学会等名
      多言語社会研究会
  • [学会発表] Artificial Intelligence and Ethical Issues2017

    • 著者名/発表者名
      Shinichiro Wada
    • 学会等名
      International Joint Workshop at Fu Jen Catholic University, Taiwan.

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公開日: 2018-12-17  

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