研究実績の概要 |
舞台芸術の現在進行形に伴奏し、記録し、共有する手段として、英字新聞The Japan Timesに劇評を寄稿しているが、女性・移民・芸術と核の関係性を論じた以下の記事を研究実績として挙げた。‘Diving into the world of political performance at Aichi Triennial’は、天皇制度、大日本帝国のアジア植民地支配、慰安婦問題、原発問題といったタブーを扱って講義を呼び、一時期中止に追れた『表現の不自由展』を含む「あいちトリエンナーレ」を概観した記事である。‘Kyoto Experiment marks the end of an era’は、2010年に始まった京都国際舞台芸術祭の特集記事である。初代プログラムダイレクターを10年間努めてきた橋本裕介にインタビューし、過去10年間の演劇祭と社会情勢の変遷と、2019年度のテーマ「世界の響き─エコロジカルな時代へ」の下、非・西洋のアーティストだけで演劇祭を成立させた意図を考察したものである。 加えて、研究代表者がドイツ日本文化研究所に依頼され、、研究代表者がニューヨークを拠点にヒロシマ・フクシマを身体を使って問い直してきたアーティスト尾竹永子について、分担者がアジア女性演劇会議について英語で口頭発表した。 これまでの研究の総括として、日本人女性アーティストに焦点を当てた書籍プロジェクト'Reorienting the Orient: Identity, Migration and Performance'をニューヨーク市立大学大学院センターマーティン・シーガル演劇センターにて発表し、現在執筆中である。
|