研究実績の概要 |
H29年度は予備実験を次の要領で実施した. 1. 刺激文: 33種類の原典とそれらの変異版を合わせて合計200種種類の刺激文を作成し,それら無作為に20文のセットに10分割し,それぞれのセットには提示順序を無作為化したA, B, C, D版を用意した.33の原典文の作成では,次の4種類の構文パターンP1, P2, P3, P4 と次の11種類の動詞を使った: P1: _-が _-で _-に _-と V-(し)た,P2: _-が _-で _-に _-を V-(し)た,P3: _-が _-で _-を _-に V-(し)た,P4: _-が _-で _-から _-を V-(し)た; V22. 行く,V26. 知る,V40. 教える,V44. 感じる,V131. 探す,V116. 答える,V326. 黙る,V338. 負ける,V377. 伝わる,V1147. 知り+合う,V1197. 感染+する. 2. 実験: 東京,岐阜,福岡の三ヶ所で,合計251名の被験者から反応を取得した (東京で93名,岐阜で109名,福岡で49名).その逸脱反応の除去により,有効反応数は216名分となった.容認度評定と同時に次の評定者の社会的属性10個を入手した: A1. 年齢 [数値],A2. 性別 [男/女/その他],A3. 生誕地 [県名のコード],A4. 母語が日本語かどうか [はい/いいえ],A5. 一年より長く国外に住んだ事があるか [はい/いいえ],A6. これまでに学んだ異国語の数 [数値],A7. 異国語を学んだ延べ年数 [数値],A8. 日本語を話さない人と頻繁に接触するか [はい/いいえ/わからない],A9. 1ヵ月に読む本の数 [数値],A10. 教育を受けた年数 [数値]. 3. 解析結果の報告: 上のデータの解析結果を言語処理学会第24回年次大会で発表した.
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