研究課題/領域番号 |
16K13252
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
小野寺 進 弘前大学, 人文社会科学部, 准教授 (30204267)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 英語多読法 / 英語リーディング / ルーブリック / 評価 / アクティヴラーニング |
研究実績の概要 |
1、[第1期4月~6月]英語多読実験授業10回分で使用するテキストの選定(テスト用のテキストを含めて13冊)と読書記録(Reading Records)の作成、およびハワイ大学マノア校のリチャード・R・デイ博士に研究協力の依頼を行い、承諾を得る。 2、[第2期7月~9月]実験授業で使用するテキストの発注と購入、授業計画作成、学生の英語能力を確認するための表作成、評価基準(案)の作成、およびハワイ大学にてリチャード・R・デイ博士と研究打ち合わせを行った。打ち合わせでは、今回のプログラム実施の趣旨と評価について資料持参の上詳細な説明を行い、その上で実験授業を実施するにあたり、貴重なアドバイスを受けた。 3、[第3期10月~12月]当初の計画通り、前学期で準備したものをもとに、6名の学生に実験授業補助として参加してもらい、事前に統一テキストを読み、読書記録に記入した上で、授業を実施した。授業では事前に読んだテキストの内容についてそれぞれ口頭にて要約した後、内容に関してではなく、その後の展開や、自己に適用させた場合どのような行動を起こすか、など学習者の考えを問う能動的学習に相応しいものにした。全10回のうち、9回までは通常の授業で、10回目に大学の定期試験を想定した多読用の試験を試みた。その試験結果をもとに、読んだテキストレベル、語彙数、理解度など学習者の申告に従い、事前に作成しておいた評価表と照合させて評価を試みた。 4、[第4期1月~3月]第3期で実施した実験とアンケート結果、当初予想された結果を得ることができた。ただし、試験となると通常の自己レベルよりも易しいレベルのテキストを選択するという意外な発見もあった。これにより、次年度で実施する実験授業とアンケート、および評価基準の修正を図る必要があることを確認することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題において、目的であった「統一テキストを用いた単位を出すことができる通常の英語授業として汎用できる効果的なリーディング法であることを実証する」ための実験授業を、当初の計画通りに実施することができた。また、それに伴う結果およびアンケートを得ることができた。 英語多読法の第一人者であるハワイ大学のリチャード・R・デイ博士からも積極的な協力を得、なおかつ多くの貴重なアドバイスを得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
次年度では、前年度とは異なる実験授業(その場でテキストを読む)を実施し、さらにアンケートや評価方法などを修正した上で、その妥当性を検証する。その検証結果をもとに、ハワイ大学のデイ博士と研究打ち合わせを行い、最終的な示唆を得る予定である。また、学期末までに、その成果を日本多読学会にて発表するための論考をまとめる。
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