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2018 年度 実績報告書

技能統合型言語テストの妥当化:タスク遂行に必要な構成概念の測定に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 16K13256
研究機関筑波大学

研究代表者

卯城 祐司  筑波大学, 人文社会系, 教授 (60271722)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード英語教育 / リーディング / パフォーマンス評価 / タスク中心教授法 / 項目応答理論 / 構造方程式モデリング / 一般化可能性理論 / 論証に基づく妥当化
研究実績の概要

本研究課題の目的は「目的に応じて英文を読み,理解した内容を相手に伝える」タスクを用いた技能統合型の英文読解テストが,日本人英語学習者の英文読解力を適切に測定できるかを検証することであった。タスクによって引き出されたパフォーマンスを数値化し,それを読解力として評価するためには,テストの内容,採点方法,およびテスト得点の妥当性を保証する必要がある。最終年度となる平成30年度は,パフォーマンス評価のために開発したルーブリックがテスト作成者の意図通りに機能するかを統計的に解析した。CAN-DOリスト形式での5段階評価ルーブリックを用いて,3名の評価者が各学習者のパフォーマンスを採点した結果を多相ラッシュ分析で解析し,タスクおよびルーブリックがテスト開発者の意図通りに設計されていたかを「論証に基づく妥当化(argument-based approach to validation)」の枠組みで検証した。
採点プロセスの妥当性については平成29年度の研究により明らかにされていた。そこで平成30年度は,採点結果がどの程度一般化可能かを統計的に解析し,採点者が3名の場合は4タスクを使用すれば信頼性のある採点ができることを明らかにした。同様に開発した6タスクすべてを用いる場合,採点者は2名で十分であることを示した。採点結果が学習者の読解力をどの程度適切に捉えることができていたのかを構造方程式モデリングにより解析したところ,タスク型読解テストは語彙知識・文法知識・理解力を十分に反映していることが分かった。多特性・多方法行列による検証も同時に行い,本研究課題で開発したテストは聴解力等の別の構成概念ではなく,読解力をターゲットにしていることを示した。テストの使用目的がタスク中心教授法による読解指導の効果を測定することにあることも考慮し,教員や生徒にとって使いやすいテストおよびルーブリックとなるような改訂を継続的に進めている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] How EFL Readers Understand the Protagonist, Causal, and Intentional Links of Narratives: An Eye-Tracking Study2019

    • 著者名/発表者名
      Ushiro Yuji, Ogiso Tomoko, Hosoda Masaya, Nahatame Shingo, Kamimura Kozo, Sasaki Yamato, Kessoku Moeka, Sekine Takanori
    • 雑誌名

      ARELE: Annual Review of English Language Education in Japan

      巻: 30 ページ: 161-176

    • DOI

      10.20581/arele.30.0_161

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] How Do L2 Readers Monitor Intentional Coherence During Narrative Reading? Evidence From an Eye-Tracking Study2018

    • 著者名/発表者名
      Ushiro Yuji, Ojima Takumi, Kawashima Hazuki, Suzuki Shiho, Mandokoro Rika, Kamimura Kozo
    • 学会等名
      The 25th Annual Meeting Society for the Scientific Study of Reading (Hilton Brighton Metropole)
    • 国際学会
  • [学会発表] 物語文の因果・意図・登場人物に関するつながりの理解:視線計測による検証2018

    • 著者名/発表者名
      卯城祐司,神村幸蔵,小木曽智子,佐々木大和,名畑目真吾,細田雅也,尾島巧,川島葉月,結束萌花,関根貴則
    • 学会等名
      第44回全国英語教育学会京都研究大会 (龍谷大学大宮キャンパス)
  • [図書] 新学習指導要領にもとづく英語科教育法:第3版2018

    • 著者名/発表者名
      望月明彦,久保田章,磐崎弘貞,卯城祐司
    • 総ページ数
      328
    • 出版者
      大修館書店
    • ISBN
      978-4-469-24621-6
  • [備考]

    • URL

      http://www.u.tsukuba.ac.jp/~ushiro.yuji.gn/

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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