研究課題/領域番号 |
16K13260
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
外国語教育
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
木下 徹 名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (90177890)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 脳科学 / 不安 / 緊張 / 英語母語話者 / 学習者 |
研究成果の概要 |
本研究では、主として、英語のスピーキングで、パートナーが英語母語話者の場合と非母語話者(日本人)の場合の不安・緊張度と脳活性状態を比較した。英語母語話者がパートナーの方が、不安・緊張度は大きいとの当初予想に対し、質問紙と、脳血流測定の結果、予想を概ね支持し、母語話者よりも非母語話者のとの会話の方が、緊張度が低く発話が進んだように見えるケースと、その逆に、熟達度が相対的に高い学習者によっては、日本人パートナーとの方が不安・緊張が大きいように思われたケースがあった。後者においては、自分の英語が間違っていても英語母語話者の方が、理解力が大きいので安心だったという報告があった。
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自由記述の分野 |
英語教育学、応用言語学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
英語学習者のスピーキング課題で、相手が英語母語話者と日本人英語学習者の場合の、不安・緊張度と脳活性状態(前額部)を比較した。前者は質問紙、後者は簡易型fNIRSを用いた。今回の測定部位は左チャンネルは、言語野を含む左半球の傾向を反映し、同様に、右チャンネルは、感情面に関連が深いとされる右半球の傾向を反映すると想定した。不安・緊張度が相対的に高いときは、右チャンネルの賦活が高まった結果は、この想定が、少なくとも部分的に正しい可能性があることを示唆し、また、緊張・不安度が低い場合、左チャンネルの賦活が相対的に高まったことは認知資源が言語活動により多く使用されている可能性があるように思われる。
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