研究課題/領域番号 |
16K13270
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
稲垣 亜希子 東京都市大学, 共通教育部, 講師 (50770757)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 中間言語語用論 / 留学 / 個人差 |
研究実績の概要 |
本研究が目指すのは、留学(Study Abroad)環境においての英語学習者の語用論的能力の発達と個人差の関連を明らかにし、それらに配慮した効果的な留学プログラム構築への示唆を行うことである。以下に、今年度前半・後半の研究活動の状況を報告する。 1. 2016年度前半(4-9月)テスト及び質問紙の作成 会話の含意の理解(「断り」について)を測る語用論的能力診断テスト、発話行為の産出(「依頼」について)を見る談話完結テスト、及び学習者の個人差を探る質問紙を完成させるため、予備調査を行う計画を立てた。活動実績として、まずは国内外の文献にあたり、更に学会等への参加や他研究者との意見交換・議論を経て、6月から9月にかけて国内の大学生と、調査対象予定学生と同様のオーストラリア留学プログラムより帰国した直後の大学生に対して予備調査を実施した。 2. 2016年度後半(10-3月)本調査(データ収集)の開始 予備調査の結果を検討し、2種のテストと質問紙を完成させ、本調査(調査対象2グループのうち第1グループについて)を開始する計画を立てた。まず10-1月に予備調査結果の分析を行い検討を加えた後、2種のテストと質問紙を完成させた。2月には本調査として、オーストラリア留学に出発する大学生(第1グループ)に対する事前テストを実施した。その後、調査結果の分析・解釈を正確に進めるために必要な現地調査(於オーストラリア、パース)を3月に行った。現地では、調査対象大学生グループの参加している留学プログラムにおいて、学生の状況を詳細に調査すると同時に、関係機関・関係者への聞き取り調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度前半、後半共に、概ね計画の通りのところまで進めることができた。ただし、調査対象の学生が参加する留学プログラムの円滑な遂行を妨げぬよう配慮するため、当初の研究計画の一部については見直さざるをえなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2017年度は次の計画を推進する。 1. 2017年度前半(4-9月)本調査の継続(第2グループ対象) 2. 2017年度後半(10-3月)本調査の終了、分析の開始
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次年度使用額が生じた理由 |
物品費について、購入を次年度以降に延期した物品があることと、データ分析等に関わる人件費が発生しなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
1. 2017年度前半(4-9月)本調査の継続(第2グループ対象)に際しては、データ収集に関わる印刷費・物品費等、及び第2グループについての現地調査に関わる旅費等の支出を予定している。 2. 2017年度後半(10-3月)本調査の終了、分析の開始に際しては、データ分析に関わる人件費・印刷費・物品費等の支出を予定している。
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