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2019 年度 実績報告書

英和辞書使用能力育成のための電子教材開発とその効果の検証

研究課題

研究課題/領域番号 16K13271
研究機関川村学園女子大学

研究代表者

松本 修  川村学園女子大学, 文学部, 講師 (70757286)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード外国語教育 / 英語教育 / ダイナミック・アセスメント / 訂正フィードバック / 辞書指導 / e-learning / 発達の最近接領域
研究実績の概要

本研究の目的は英和辞書の使用能力育成のための電子教材を開発し、その効果を検証することである。教材開発及び実験にはヴィゴツキーの「発達の最近接領域理論」を基盤とするダイナミック・アセスメントを応用した。
本研究の最終年度である2019年度は、これまでの研究成果をまとめ、電子教材(C-DADA)を完成させた。操作性・利便性を高めるため、C-DADAはWebアプリケーションとして開発した。C-DADAは学習者の解答に応じて4段階の訂正フィードバックを与える機能を持つ。さらに、学習者の訂正フィードバックを受ける前の「実際の得点」と訂正フィードバックによる「支援された得点」の2種類の得点を生成する。前者は学習者の現時点の辞書使用能力を示す得点であり、後者はC-DADAに支援された場合の潜在的な辞書使用能力を示すものとして設定した。
2018年度に行った研究のデータを引き続き分析し、C-DADAの使用による学習者の辞書使用能力への効果の検証を行った。研究には国内の大学生30名が参加し、まず英和辞書使用能力を測定するための事前テストを受けた。その後、C-DADAを利用し、直後に事後テストを受けた。その結果、事前テストと事後テストの平均値の間に統計的に有意な差が認められ、事後テストの方が得点が高かった。これはC-DADAによる学習が英和辞書の使用能力向上に有効であることを示唆するものであった。
次に、実験参加者の中から事前テストとC-DADAの「実際の得点」がほぼ同じで事後テストが異なる3名を抽出した。この3名の「支援された得点」と訂正フィードバックのレベル別頻度を分析したところ、事後テストの得点が高い学生は「支援された得点」が高く、事後テストが低い学生は「支援された得点」が低かった。この結果はヴィゴツキーの発達の最近接領域理論を裏付けるものであった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] 外国語学習における辞書使用の考察-社会文化理論の観点からー2020

    • 著者名/発表者名
      松本 修
    • 雑誌名

      川村英文学

      巻: 25 ページ: 23-41

    • 査読あり
  • [学会発表] Promoting L2 learner's ability to use a dictionary through computerized dynamic assessment2019

    • 著者名/発表者名
      Osamu Matsumoto
    • 学会等名
      The 7th International Conference of Foreign Language Education and Technology
    • 国際学会
  • [学会発表] Promoting dictionary skills through computerized dynamic assessment2019

    • 著者名/発表者名
      Osamu Matsumoto
    • 学会等名
      The 2nd International Conference of Sociocultural Theory and L2 Learning
    • 国際学会

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公開日: 2021-01-27  

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