研究課題/領域番号 |
16K13276
|
研究機関 | 香川高等専門学校 |
研究代表者 |
森 和憲 香川高等専門学校, 一般教育科(詫間キャンパス), 准教授 (60353330)
|
研究分担者 |
JOHNSTON ROBERT 香川高等専門学校, 電子システム工学科, 准教授 (60743698)
佐竹 直喜 岐阜工業高等専門学校, 一般科目, 助教 (70758680)
鈴木 章子 (鈴木章子) 米子工業高等専門学校, 教養教育科, 講師 (00760539)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | CALL / 英語教育 / 機械翻訳 / 英語教授法 |
研究実績の概要 |
本研究は,機械翻訳を利用した英文ライティングの授業方法の確立を目的とする研究である.具体的には 1)英語学習者は機械翻訳をどのように利用しているのか,2)機械翻訳で出力される英文はどの程度正確か,またどのように利用すれば正確性は向上するのか,3)機械翻訳の利用は英作文を指導する授業において有効かどうか,また有効である場合はどのような指導方法であれば,その有効性は向上するのか,について研究した. 結果として,1)については研究代表者の勤務校ではかなりの学生が機械翻訳を利用していることがわかった.次に2)については,検定教科書の和文英訳問題130文をGoogle翻訳で和訳をし,英語母語話者がその正確性を判断したところ,短文レベルであれば,機械翻訳を利用すれば50%以上が文法的に完璧であり,残り30%は間違っていても,理解可能である文章が訳出されることが判明した.つまり約80%の和文が概ね理解に問題がない英文として出力されると考えられる.しかし,その一方で,完了形や仮定法を含む文など,機械翻訳では正確に訳出されにくい文法項目があることも明らかになった.最後に3)については機械翻訳を用いた場合と用いなかった場合の学習者による自由英作文の質の違いを語彙と統語の両面から分析した.結果として,機械翻訳を利用することで多くの文章を書くことができるようになった.しかしその一方で,because やwhenなどに導かれる従属節を用いた複雑な文章は増えることがなく,また語彙の多様性にも変化が見られることはなかった. H29年度は学会発表2件,査読付き論文2本を発表することで,研究成果の普及させることができた.
|