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2016 年度 実施状況報告書

日本の若者のボランティアのSNS利用に見る現実の身体とヴァーチャルな身体の交錯

研究課題

研究課題/領域番号 16K13301
研究機関埼玉大学

研究代表者

三浦 敦  埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (60261872)

研究分担者 寺戸 淳子  専修大学, 文学部, 兼任講師 (80311249)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードスポーツ活動 / ボランティア活動 / 映像活用 / ソーシャル・メディア
研究実績の概要

・7月に、海外共同研究者であるボルドー=モンテーニュ大学のデュテイユ=オガタ准教授と三浦は協力して、埼玉大学において、主としてダンス部と柔道部の学生を対象に身体活動とSNS利用についての聞き取り調査を行った。デュテイユ=オガタ准教授はさらに早稲田大学スポーツ科学部でも体育教育における身体性とSNS利用についての調査を行った。
・8月に寺戸は、イギリス・カンタベリーで、身障者支援NGOラルシュにおいてボランティアと身体活動についての調査を行った。
・以上の研究成果の一部は、11月25日にフランス・ボルドー第1大学で開かれた、フランス語圏スポーツ身体活動研究協会の国際会議「スポーツ活動・体育教育・ディジタル社会」で、海外共同研究者のデュテイユ=オガタにより「空手アプリへの人類学的アプローチ:新しい教育方法?」として発表された。
・以上の調査により、スポーツ活動やボランティア活動においてはすでに、スマートフォンを中心とした機器での映像・動画がSNS上で共有され、その活動の改善に向けて活発に用いられ、また、活動後もそこで撮られた画像や動画をインスタグラムなどのSNSを通じて積極的に交換して人間関係の活性化が図られていることがわかった。次年度以降は、さらに一層のデータを収集して現状の把握に努めていく必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

挑戦的萌芽研究である本研究は、身体活動におけるディジタル技術の活用という、全く新しい研究テーマを考えており、そのためにまず若者たちに身体活動におけるディジタル技術の活用の現状の把握をする必要がある。そこで当初より、初年度である平成28年度は、平成29年度に本格調査/データ収集を行うための準備のための年として位置付けていた。それゆえ、概ね順調に進展していると考えている。

今後の研究の推進方策

平成29年度は、平成28年度の成果を受けて、次のような本格調査を行う予定である。
・埼玉大学においてボランティ実習のフィールド調査を行う。
・埼玉大学と早稲田大学において、引き続き体育教育の場におけるSNSと映像使用についての調査を行う。
・NGOアルシュのボランティア活動における身体活動、SNSと映像使用についての調査を行う。

次年度使用額が生じた理由

平成28年度に購入予定だったiPhone1台の購入が遅れていることと、ディジタルデータの分析ソフトの選定が遅れているため(当初はNVivoの購入を考えていたが、必ずしもNVivoは適切ではないという意見もあり、現在も検討中である)に購入ができなかったことの、二つの理由から、予算を使い切ることができなかった。

次年度使用額の使用計画

平成29年度中には、デジタルデータ分析ソフトの選定を終えて購入するとともに、iPhone(あるいは同等のスマートフォン)を購入する予定である。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 2件、 査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] Appropriation and Re-appropriation of Lands since the 16th Century in Bohol, Philippines2016

    • 著者名/発表者名
      三浦敦
    • 雑誌名

      埼玉大学紀要(教養学部)

      巻: 51(2) ページ: 333-343

    • DOI

      KY-AA12017560-5102-14

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] Cultures differentes, evolutions similaires : Histoire fonciere et evolution economique aux Philippines et au Senegal dans une perspective comparative2016

    • 著者名/発表者名
      三浦敦
    • 雑誌名

      埼玉大学紀要(教養学部)

      巻: 51(2) ページ: 345-360

    • DOI

      KY-AA12017560-5102-15

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「私の隣人」とは誰か:〈ラルシュ〉で生きられる「友愛のポリティクス」2016

    • 著者名/発表者名
      寺戸淳子
    • 雑誌名

      アリーナ

      巻: 19 ページ: 160-172

    • DOI

      027784747

    • 査読あり
  • [学会発表] Regard anthropologique sur une Appli de karate; une innovation pedagogique?2016

    • 著者名/発表者名
      ファビエンヌ・ヂュテイユ=オガタ
    • 学会等名
      7eme Biennale Internationale de l"AFRAPS
    • 発表場所
      ESPE d'Aquitaine - site de Merignac, Bordeaux (France)
    • 年月日
      2016-11-25
    • 国際学会
  • [学会発表] 〈ラルシュ〉共同体運動の「公共性」と「宗教性」2016

    • 著者名/発表者名
      寺戸淳子
    • 学会等名
      日本宗教学会第75回学術大会
    • 発表場所
      早稲田大学戸山キャンパス
    • 年月日
      2016-09-10
  • [図書] グローバル支援の人類:変貌するNGO・市民活動の現場から2017

    • 著者名/発表者名
      信田敏宏、白川千尋、宇田川妙子、福武慎太郎、増田和也、渡邊登、加藤剛、鈴木紀、三浦敦、小河久志、杉田映理、関根久雄、中川理、子島進
    • 総ページ数
      384 (79-101)
    • 出版者
      昭和堂
  • [図書] Predateurs et resistants: appropriation et reappropriation de la terre et des ressources naturelles (16e - 20e siecles)2017

    • 著者名/発表者名
      P. Luna, N. Mignemi, O. Messaoud, A. Miura, P. Blanc, A. Maldonado, E. Le Roy, S. Misiami, G. Beaur
    • 総ページ数
      305 (45-68)
    • 出版者
      Paris: Syllepse
  • [図書] 「呪術」の呪縛・下巻2017

    • 著者名/発表者名
      鶴岡賀雄、山﨑亮、江川純一、渡辺和子、髙井啓介、山本伸一、青木健、毛利晶、野口孝之、寺戸淳子、佐藤清子、久保田浩、井上まどか、西村明
    • 総ページ数
      414 (265-291)
    • 出版者
      リトン
  • [図書] 近代ヨーロッパとキリスト教:カトリシズムの社会史2016

    • 著者名/発表者名
      中野智世、前田更子、渡邊千秋、尾崎修治、寺戸淳子、加藤久子、勝田俊輔、水島治郎、桜井健吾、長井伸仁、村上信一郎
    • 総ページ数
      352 (231-262)
    • 出版者
      勁草書房

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公開日: 2018-01-16  

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