研究課題/領域番号 |
16K13325
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
民事法学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
吉田 邦彦 北海道大学, 法学研究科, 教授 (00143347)
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研究分担者 |
水野 紀子 東北大学, 法学研究科, 教授 (40114665)
鈴木 賢 明治大学, 法学部, 専任教授 (80226505)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 同性愛(LGBT) / 性同一性障害 / 婚姻法 / 脱構造主義 / 多元主義 |
研究成果の概要 |
同性愛者(LDBT)の家族法上の問題は、その婚姻・親子関係の可否をはじめ、雇用・社会保障・相続等の問題があるが、東アジアでは、台湾を別として、日本・韓国・中国共に、性同一性障害者を中心とする議論以外にはあまりなく、欧米の状況と比較すると、かなり遅れた状況にある。
本研究では、その克服の方途を探ることはもとより、さらに、LDBTに適合的な家族法、さらにはその救済に適合的な批判的な基礎理論として、従来の支配的な批判理論としての各種のフェミニズム法学理論との比較で、いかなる新たな展開になるのかを考える。その際、構造主義的なフェミニズム批判、さらには単純な新古典的な自由主義(市場主義)批判に契機を探る。
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自由記述の分野 |
民法及び批判法学理論
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、同性愛ないしLGBT問題という現代的課題であり、しかもわが国での取組みは、諸外国の状況と比較すると見劣りがする状況である。そういう中で、従来は性同一性障害を巡る議論に終始した枠組みを広げて、東アジア、さらに欧米を踏まえた比較法的考察を通じて、同性愛問題一般を論じている。そして本研究ではとくに、(実践的取組みと共に)理論的問題を分析するものであり、類例がなく、わが国ではオリジナルな取組みである。しかも実践的にも、分担者鈴木は、台湾の事情に通じていることなどから、わが国での婚姻法の実を挙げるために、札幌などでのパートナーシップ制度の実現に向けて尽力して成果を上げ、社会的意義も大きい。
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