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2018 年度 研究成果報告書

日本の南洋群島委任統治から学ぶ戦争責任と折衷的平和構築への教訓

研究課題

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研究課題/領域番号 16K13345
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分基金
研究分野 国際関係論
研究機関早稲田大学

研究代表者

上杉 勇司  早稲田大学, 国際学術院, 教授 (20403610)

研究協力者 三田 貴  
三田 牧  
須藤 健一  
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード南洋群島 / 委任統治 / 平和構築 / 暫定統治
研究成果の概要

国際連盟の委任統治領として日本が統治した南洋群島でみられた統治者と被統治者の緊張関係は、現代の国連による暫定統治においても見受けられる。外部介入者として統治する側には、無意識の差別意識がはたらき、それが現地社会の人々の反発を招く結果となる。その関係は、日本の敗戦後も続き、日本人の記憶のなかに、かつて日本が委任統治をし、アジア・太平洋戦争における激戦区となった南洋群島の人々の姿が霞んできた。日本から移民として南洋群島に渡った沖縄県民と本土からの南洋庁の役人(海外赴任)との間に階層性がみられ、現地社会に対する姿勢の違い(現地社会からの受容のされ方の違い)も明らかになった。

自由記述の分野

平和構築、紛争解決

研究成果の学術的意義や社会的意義

統治を成功させる鍵に統治する側として介入する外部者の姿勢(とりわけ、彼らと被統治者との関係性)が重要な要素であることが明らかになった。外部者統治者の正当性は常に現地社会の評価にさらされる。南洋群島における日本の委任統治の特徴として、移民者が生活者として介在することで、南洋庁(統治者)と現地社会との間をつないでいた点が挙げられる。これは、国連による暫定統治において、統治だけでなく、社会経済復興・開発の担い手として、国際社会が介在することで、暫定統治に内在する現地社会との摩擦や緊張を緩和させる効果があることが明らかになった。この点は今後の外部者による暫定統治における正当性を担保する上で役に立つ。

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公開日: 2020-03-30  

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