診断薬をメインとしながらも、ネグレクテッド疾病薬開発ベンチャーの存続とクラウドファウンディングの可能性を調査した。クラウドファウンディングではベンチャーキャピタル(VC)による資金調達能力には及ばないが、直接VCが投資する以前に、事業計画の専門家チェック・市場調査を含む情報非対称性の削減機能とベイジアンMCMC分析の応用が期待できる。また、利益追求型をも含むバイオベンチャーを現状でのスターベンチャーとその他ベンチャーとに分け、リーマンショック時の各グループの研究開発投資のパターンをベイジアンMCMC分析によってバックワード的に解析した。 研究成果の1)論文発表としては、Asian Journal of Innovation and Policyの計2特集号にて、2)国際会議では、2019 IAMOT、2018 IAMOT、ASIP Conference 2018、 IET 2018、2018 JSPS-ICSSR Joint Seminarにて、また、3)国内学会では、研究・イノベーション学会年次学術大会にて、研究代表者、研究グループ、及びIIScの連携グループの各研究発表を行った。 加えて、2019年3月4日にCARB-Xから支援を受けるバンガロールのネグレクテッド疾病薬開発を目指すBugworksのCEO・CSOと面会し、社会的バイオベンチャーのデスバレー存続を可能とする知的財産の経済的価値のリアルオプション分析に関して、共同研究の検討で合意した。そして、2018年4月から1年間、スズキ財団から支援を受けたポスドクフェローとしてIIScからDr.G.D. Tikas を迎え、共同研究を行った。さらに、EDGE-NEXTでのIIScへの学生引率やJSPSさくらサイエンスでのIISc院生との当該テーマを含むMOTに関する議論を実施した。
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