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2017 年度 実施状況報告書

環境経営の国際移転と海外現地サプライヤーへの波及効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K13393
研究機関広島修道大学

研究代表者

金原 達夫  広島修道大学, 商学部, 研究員 (20099097)

研究分担者 村上 一真  滋賀県立大学, 環境科学部, 准教授 (40626058)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード環境経営 / 国際移転 / ベトナム / タイ
研究実績の概要

環境経営のサプライチェーンへの国際移転に関して、現地調査を行うとともに、オーストラリアで開催された国際会議で研究成果の発表を行った。現地調査は研究代表者がタイのカセサート大学へ客員教授として出講していた期間を利用して行い複数の日本企業でヒアリングを行った。
主な研究成果は、株主価値が環境経営の移転とどのような関係があるか統計的データによつて分析し、両者の関係が有意でないこと、したがって、株主が環境経営の移転について積極的ではないことが確認された。もうひとつの研究成果は、環境配慮行動意思決定プロセスについて、節電やボランティア活動などの意味を行動経済学的アプローチによって分析を行った。環境配慮行動が情報提供のあり方や節電行動への影響などについて、基礎的な行動分析を行った。これについては、環境経済・政策学会で報告し奨励賞を受賞した。
これまでの研究から、環境経営の普及について、サプライチェーンにおける移転の具体的な活動を分析によってその移転のメカニズムや移転の実態が明らかにされたほか、その基礎的行動分析として、人びとの環境配慮行動がどのような特性を持ち決定されるのか、環境行動の経済学的分析を通して有効な行動促進要因が次第に明らかにされてきた。今後は、受け入れ側の社会や人々の行動にどのような変革をもたらし、環境配慮が進むのか国際的な移転プロセスをさらに研究していく。
環境経営の国際移転は、企業の国際経営とも経済行動の経済学とも深く関連するテーマである。本研究課題の成果は、これらの融合に向けた理論化に一つの科学的根拠を与えるものと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定通り進んでいる。29年度は最終年度であったが、30年6月に国際会議があり、そこでの研究報告を登録した。そのため、一部予算を30年度に回し、新年度も国際会議での報告、論文作成に取り組む予定である。

今後の研究の推進方策

期間延長に申請した通り、延長年度の30年度は、国際会議での報告が第一の目的である。そのうえで、論文の作成と研究課題についての理論的精緻化を進める。予算的に国際会議と国内会議への出張でほぼ限度に達するため、新たな調査等の計画は不可能で、先行研究の文献や所有データを整理して理論的な議論を深めたい。

次年度使用額が生じた理由

6月に開催される国際会議に報告を計画し、参加登録をしている。その出張に必要な旅費として助成金の一部を残し、次年度使用を申請した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 緑のカーテン実施促進に向けた情報提供のあり方の研究2018

    • 著者名/発表者名
      村上一真
    • 雑誌名

      生協総研賞・第14助成事業研究論文集

      巻: 14 ページ: 1-15

    • 査読あり
  • [学会発表] The relationship between shareholder value and international transfer of environmental management practices2018

    • 著者名/発表者名
      Kimbara Tatsuo & Murakami Kazuma
    • 学会等名
      14th International Conference on Environmental, Cultural, Economic & Social Sustainability
    • 国際学会
  • [学会発表] 琵琶湖に対する価値認識が早崎内湖の利用意欲に与える影響の分析2017

    • 著者名/発表者名
      村上一真・平山奈央子
    • 学会等名
      水資源・環境学会

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公開日: 2018-12-17  

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