研究実績の概要 |
平成30年度は、挑戦的萌芽研究の最終年度として、成果の発表を行うことができた。 7月にトロント(カナダ)で開催されたInternational Sociological Associationの世界大会(XIX ISA World Congress of Sociology)におけるRC01主催の「All-Volunteer Forces, Recruitment and Conscription」セッションで報告「Cultural Aspects of Postmodern Military in the Case of Japan Self Defense Forces」を行った。日本の自衛隊をCharles MoskosのPostmodern Militaryの枠組みで捉えようとする試みである。直接の質疑応答、発表終了後の質疑応答のほか、RC01(Armed Forces and Conflict Resolution)の主催の他のセッションや、アカデミックミーティング、エクスカーションへの参加を通じて、世界各国の軍事社会学者との研究交流を行った。 同報告の内容を修正・加筆し、8月にはアデレード(オーストラリア)の南オーストラリア大学ホーク研究所で報告を行った。 またこのほか、9月には京都大学やその関係者が参加するミリタリーカルチャー研究会の一員として、北海道の自衛隊駐屯地三カ所を見学し、質疑応答を行った。2月には茨城県の土浦地域事務所を訪問し、自衛隊と地域との連携、募集・採用活動についてスタッフの解説を受けた。さらに軍事社会学の最新文献を収集し、現在読み込んでいる最中である。 現在、この報告とコメントを元に論文執筆を進めている最中であるが、この3年間で国際学会での研究報告にたどり着くことができ、萌芽研究としては十分に成果が上がったといえる。
|